深夜のホットライン(平成30年1月20日実施)の集計結果

平成30年1月20日(から21日)に実施された深夜の労働ホットラインの集計結果を公表 します。 全国での相談数は合計58件、うち大阪が32件、東京が16件、宮城5件、北海道4件、広島1件、福岡0件でした。皆さま、たくさんのご相談ありがとうございました。
全国の相談を内容別に集計すると、「いじめ、差別・ハラスメント」が24件で最多、次いで「長時間労働」18件、「残業代不払い」が11件と続きます。従来は労働相談の定番だった「解雇・退職勧奨等」は3件にとどまりました。
内容別相談件数
「いじめ、差別・ハラスメント」の件数が多いのは、市民の意識が変化し、職場でのハラスメントが顕在化しやすくなった結果と考えられます。「残業代不払い」と「賃金不払い」を足すと18件となり、賃金の支払いに関するトラブルが依然多いことがわかります。 また、「長時間労働」、「過密労働」、「有休をとらせない」を足すと28件にのぼり、不当に多くの仕事を押し付けられる被害は今なお非常に多いといえるでしょう。
相談件数の多かった大阪のデータを見てみましょう。
内容別相談件数(大阪)
58件中32件と、全国の相談件数の半分以上を占めているだけあり、相談件数上位の相談内容は全国と同様です。
また、全国の残業代不払い(11件)のほとんど(9件)が大阪からの相談だったことがわかります。 ただ、大阪については、全国で5件あった「有給をとらせない」が0件となっています。
続いて、東京の内容別相談件数を見てみましょう。
内容別相談件数(東京)
いじめ、差別・ハラスメント」が7件と多いのは全国と変わりませんが、「長時間労働」がそれと同数でトップタイとなりました。 さらに、「賃金不払い」は3件で、相談件数全16件に占める割合としては全国のそれよりも多くなっています。
就労形態別の相談件数としては、正社員が6割を超える31件でした。
就労形態別相談件数(全国)
正社員であっても、労働問題を抱えている人が多いことがわかります。
受電時間帯ごとの相談件数を見てみましょう。20時から24時までの間にかかってきた相談が7割5分以上を占めていることがわかります。
時間帯別相談件数(全国)
なお、このグラフは広島の受電時間帯不明の1件を除いて集計しています。
大阪では時間帯ごとの受電件数が均一に近くなっており、3割弱が24時以降の受電となっています。大阪では相談件数が多かったため、電話回線の混雑が原因の可能性もあります。
時間帯別相談件数(大阪)
大阪以外では、24時以降の受電は2割を切ります。なお、このグラフは広島の相談時間不明の1件を除いて作成されています。
時間帯別相談件数(大阪以外)
東京では、21時からの開始にも拘わらず、24時以降の相談件数が少なく、9割近くが21時~24時の受電となっています。
時間帯別相談件数(東京)
大都市であっても、深夜以降の相談需要はそこまで大きくない可能性が指摘できます。
相談件数を年齢別(不明14件を除く)にみると、50代の19件が一番多く、次いで40代が10件、60代以上の6件と続きました。
年齢別相談件数(全国)
大阪(不明8件を除く)でみると、60代以上の件数が多く、全国の60代以上の相談のほとんどが大阪での相談でした。
年齢別相談件数(大阪)
大阪以外でみても、50代、40代の相談件数が7割5分ほどと、圧倒的多数となりました。
年齢別相談件数(大阪以外)
性別ごとの相談件数は、男性29件女性28件不明1件と、男女でほぼ半々となりました。
性別ごと相談件数
相談者は、多くの場合労働者本人でしたが、15件ほど親族等による相談もありました。
相談者別相談件数